私たちのマーケティング

私たちのマーケティング

はじめに

 

私たちのウエブサイトにようこそお越しくださいました。代表 森本尚樹です。このページでは私たちが独自に体系化した実践マーケティング論を紹介します。

 

私たちの実践マーケティング論は、私たちがビジネスを成功に導くためのベースとしている考え方です。私たちがどのような考えに基づきマーケティングを実践しているのかをぜひ知っていただければ幸いです。

 

長文ですがぜひ最後までお読みください。

 

 

商品はどのような時に売れるのか

 

商品は顕在化した需要と、安定的な供給のバランスが崩れた時、又は崩れている場所で売れる。これがビジネスの絶対法則である。私たちはこのあたりまえの原理原則を絶対に忘れてはいけない。そのチャンスを逃してもいけない。

 

だが、需要と供給のバランスは簡単には崩れない。
だからこそ、マーケティングが必要なのだと言い換えることもできる。

 

そして需要と供給のバランスが崩れていたとしても、それはいつか必ず均衡する。さらに時間の経過と共に供給過多に陥る。だから、顕在需要をライバルから奪ったり、潜在需要を掘り起こしたりしなくてはならなくなる。

 

そうした場合に強力な武器になるのが「差別化」である。

 

顧客は差のない商品を選ぶことはできない。これが原理原則だ。顧客は何らかの差で商品を選んでいる。例えば一円安く売っているという差。近いという差。但し、これらの差はあまりにも弱く脆い。

 

ではライバルとの強力な差はどうすれば作れるのか?それは捨てることにより作れる。捨てることにより作り上げた差別化ポイントは、私たちにとって理想の顧客を引き寄せる力がある。

 

会社を成長させるのは拡大するニッチ市場である

 

ニッチ市場という言葉を聞いたことがあるはずだ。そもそもニッチ市場とは何か?ライバルが取りこぼした小さな市場、スキマというのが大方の理解だろう。

 

ここでひとつ重要なポイントがある。

 

ニッチ市場には拡大しないニッチ市場と、拡大するニッチ市場がある。
もし会社を成長させたいなら、狙うべきは「拡大するニッチ市場」である。

 

拡大しないニッチ市場は、正しくはいつまでも小さいままのマイナー市場である。市場戦略は3つの選択肢がある。マイナー市場に参入するか、(拡大する)ニッチ市場に参入するか、又はメジャー市場に参入するかの三択である。分類すると次のようになる。

 

 

1.マイナー市場(拡大する可能性がないスモールマーケット)
2.ニッチ市場(拡大する可能性があるスモールマーケット)
3.メジャー市場(拡大したビックマーケット)

 

今はまだ市場規模が小さく、参入している会社もほとんどない。だが、これまで解決できていなかった顧客が抱える問題が解決できる、新たなカテゴリーの商品で、今後、普及のプロセスに乗れば市場が拡大する可能性があるものだけを、私たちはニッチ市場と呼んでいる。

 

そして顧客の価値観が多様化してきた現在、成長するニッチ市場を発見できるチャンスは広がってきている。

 

私が実際に中小企業が東証1部上場するまでの、全プロセスを体験して分かったことは、会社が急成長できたのは、生産力や営業力、技術力や開発力で、巨大な市場を次々に奪還したからではなく、拡大するニッチ市場を発見し、早期に参入し、その市場の拡大と共に、会社も成長できたということだ。

 

その成長の過程で生産力も営業力も、技術力も開発力も付いてきた。これが私の見てきた企業の成長プロセスのリアルである。

 

どの市場に参入するのかは自由に考えていい。マイナー市場でも、ニッチ市場でもメジャー市場でも、それぞれには一定のリスクとリターンがある。

 

中堅企業が1億円の売上を、アドオンで早期に獲得したいなら、メジャー市場の中の、小さなカテゴリーを狙うのも手だ。だが、そうした市場戦略を積み重ねながらも、10回に1回くらいはニッチ市場に早期参入しておくことも重要だ。それが最終的に会社を成長させる原動力となる。 

 

マーケティングピラミッド

 

商品が売れる理由は無数にある。さまざまなファクターが複雑に絡み合い、成否を分ける。だが、マーケティングの設計図は実にシンプルだ。マーケティングの設計図はピラミッドで表現すると分かりやすい。

 

 

ピラミッドは頂点から①戦略ブロック ②作戦ブロック ③戦術ブロックの順に多層化されている。それぞれの階層には明確な目的がある。

 

「戦略」を考える目的は「差別化」を行うためである。
「作戦」を立てる目的は顧客の「購入障壁を撤廃」するためである。
「戦術」を実行する目的は「認知の拡大」をめざすためである。

 

マーケティングのプランを立てる時には戦略・作戦・戦術の3つをセットで考える。

 

マーケティング戦略とは

 

マーケティングピラミッドを順に説明して行こう。マーケティングピラミッドの最上位に位置するのは戦略ブロックである。マーケティング戦略ブロックはマーケティングの心臓部だ。

 

マーケティング戦略には5つの原則がある。

 

 ① 誰に(ターゲット)
 ② 何を売るのか?(コンセプト)
 ③ 突くべきライバルの弱み
 ④ 活かすべき自社の強み
 ⑤ 差別化ポイント

 

この5つはさらに3つの階層に分類できる。

 

 

上位から順に大戦略、競争戦略、差別化戦略である。
大戦略は①ターゲットと②コンセプトに係る部分である。大戦略は実にシンプルな考え方だ。それは、

 

「誰に何を売るのか?」(「何を誰に売るのか?」)ということだ。

 

大戦略のパーフェクトアンサー

 

大戦略、つまり誰に何を売るのかについてはパーフェクトアンサーがある。それは
「困っている人に問題解決手段を売る」という完全なる正解である。

 

【誰に】:ライバルの商品では解決できない問題を抱えている「人」を発見してターゲットにする

 

【何を】:ライバルの商品では解決でいない「問題」を発見し、その問題を解決することをコンセプトとする。

 

何も困ってもいない人に、何だかよく分からない商品やサービスを売るくらい大変なことはない。そんな商品に、いくら広告費を掛けても顧客は集まらない。これが真理だ。これまでの商品では解決できない問題を抱えている人を救うのが、私たちの使命である。

 

その使命を果たすために私たちは商品を企画し、顧客と出会い、信頼を獲得し、顧客から選ばれ続ける仕組みを作るのだ。

 

作戦とは何か?

 

マーケティングピラミッドの戦略の次に来るのが作戦ブロックである。作戦ブロックには3つのファクターがある。

 

 

① 価格戦略
② 流通戦略
③ 販売戦略

 

もっとシンプルに言えば「いくらで売るか(価格戦略)」「どこで売るか?(流通戦略)」「どのようなプロセスで売るか?(販売戦略)」となる。

 

この3つのファクターには上下の概念はない。図のように横並びでフラットである。また、それぞれが「~戦略」と名前が付いているように、作戦は戦略的な要素が強い。

 

また、冒頭に説明した通り、価格、流通、販売の各戦略を立てる目的は、顧客の購入障壁を撤廃することにある。簡単に言ってしまえばこれら3つは顧客が買いやすいようにすることである。

 

つまり、 

 

① 顧客が買いやすい価格を設定して(価格戦略)
② 顧客が買いやすい場所で、(流通・チャネル戦略)
③ 顧客が買いやすい方法(販売戦略)で販売することが目的である。

 

この目的を果たすことにより購入障壁は撤廃される。

 

価格戦略とは何か?

 

顧客が買いやすい価格と聞くと、とにかく安くすればいいと考えてしまうかもしれない。もちろんその考えは誤りではない。だが、そこには危険な罠があることも知っておいていただきたい。

 

顧客の心理として、まったく同じ商品で、まったく同じサービスなら、安い方を購入したいと考える。同じ商品や、同じサービスでなくても、同じ機能なら安い方を購入したいと思う人もいる。そもそも安い商品だけが大好きな顧客も存在する。安い商品を購入することだけに喜びを感じる顧客だ。

 

同じブランドの商品を仕入れて安く売るのであれば、安く仕入れることができる特別なルートが無ければ、ライバルよりも利益を殺して販売しているに過ぎない。利益を確保するために人件費などを削減すれば、サービス面で問題が生じるかもしれない。また、そもそも利益が出ない可能性が高くリスクがある。

 

安い商品だけが大好きな顧客を集めるのは、さらに覚悟が必要だ。安い商品だけが大好きな顧客は、商品の価値を評価してくれない顧客だと言える。そしてどのような覚悟かと言えば、1円でも安い商品が他から販売されれば、すぐに乗り換えられてしまうという覚悟だ。本来、囲い込んだ顧客は会社にとって大きな財産だが、安い商品だけが大好きな顧客を囲い込んでしまえば、それは決して財産にはならない可能性が高い。

 

「安く売ることで社会に貢献している」そんな考え方からは脱却した方がいい。安い商品だけが好きな顧客は決してあなたの会社を大切には思ってくれない。

 

価格以上の価値を提供することはすばらしいことだと思う。だが、単にライバルと比較して安い値段を付けるのは注意が必要だ。大切なことはライバルよりも高くても、心から感謝して購入してくれる、商品やサービスを常にめざすことだ。

 

価格を決めるのは、最後の最後でいい。

 

流通戦略とは何か?

 

どこで売るのかを決めるのが流通戦略である。この戦略にもシンプルな答えがある。それはターゲットに設定した顧客が最も買いやすい場所で売ること。

 

購入の利便性から考えると、インターネットを用いた通販は、流通戦略において今や無視できない戦略になってきている。むしろインターネットで販売するのはあたりまえとして、どのプラットフォームに出品すべきか、どのような方法でダイレクトに販売するのかを検討する段階になっている。
アマゾン、ヤフー、楽天などの通販サイトをプラットフォームと呼ぶ。プラットフォームの場合、その中にいる顧客は原則としてプラットフォーマーのものである。本来は購入してくれた顧客は自社の顧客として積み上がっていくはずだが、プラットフォームの場合にはそうではない。

 

クレジットカード決済が行えるサイトは数十分で開設できるようになった。但し、そうしたサイトに顧客を集めるのは私たちである。開設しただけでは人里離れた山奥に店をオープンしたのと同じである。

 

人が集まるプラットフォームで売るか、私たちが自らの力で人を集めて売るか、それぞれにリスクとリターンがある。

 

売らないという販売戦略

 

我々、ビジネスは長い時間、顧客に商品を売ることばかりを考えてきた。だが、その一方で時代は確実に変化した。シェアリングエコノミーやサブスクリプションなどの言葉を知らなくても、ネットフリックスで映画を見たり、シェアカーを利用したりする人もふえている。すでに人は所有することを手放しはじめている。

 

御社の商品やサービスが、これからどうなっていくのかは分からない。だが、もし時代の変化を感じ始めているのなら、古き良き時代の終焉を嘆くのではなく、新しく輝かしい次の未来に賭けるべきだ。
「売らないで利用していただく。そこに定額課金をする」
シェアリングエコノミーとサブスクリプション。この言葉にはアンテナを広げておこう。もしかしたら私たちが次の時代を生き抜くためのヒントになる。

 

 

私がこれまで企業のマーケティングサポートを行ってきて、経営が安定している企業とそうではない企業には明確なビジネスモデルの差があることを痛感している。

 

安定していない企業の多くは売り切り型のビジネスを行っている。今年、ひとつの商品で10億の売上を上げても、その翌年はゼロということもある。毎年、新たに購入してくれる顧客を探してこなくてはならない。一方で安定している企業は定額課金制度を導入している。

 

前述の売り切り型の商品を販売していても、もし、そこに付属する専用の消耗品があれば、同じように経営は安定する。消耗品は定額課金と同じような経済効果が期待できる。メンテナンス契約やユーザーサポート契約でもよい。大型の設備機器でも、確実に機器の更新を獲得できる仕組みがあれば経営は安定する。

 

そうしたものが何も無ければ、毎年が勝負となる。

 

「うちの業界ではそんなの受け入れられないよ」
その考えが新興企業の参入を許してしまう。そして、業界の地図を一気に塗り替えられてしまう。

 

「じゃあそれは何かを具体的に言ってみろ」
それが簡単に思いつかないからこそ、参入障壁がそこにはあり、その先にはビジネスチャンスがあるのだ。少なくともビジネスの仕組みが類似する、他業界の成功事例は参考になる。私たちの業界に応用できるかどうかをいつも考えよう。

 

高品質なブランド商品を、低価格で提供する仕組みを持つ、会員制倉庫型店舗のコストコは、実はそのほとんどの利益を4840円の年会費から創出しているらしい。この仕組みであれば経営目標は会員の獲得、退会の防止に集中できる。そのための施策はきわめてシンプルである。つまり、常に会員が喜んでくれるような品揃えをして、できる限りの低価格で販売することだ。

 

これからの販売戦略

 

販売戦略を立てる目的は顧客が買いやすい方法を提供することにある。

 

では顧客が買いやすい方法とは何か?それは顧客との接触頻度を高め、顧客に安心感と親近感を与えることだ。人は自分が信頼している人から、商品を購入したいと考えている。信頼できるかどうか分からなければ購入を躊躇する。さらに顧客は売り込まれることをもう望んでいない。情にほだされて購入することもない。顧客は自分の抱える問題の解決や、特別な体験の期待、自らの価値観に従い、商品やサービスを購入するようになった。自分が購入すべき商品やサービスは「自ら発見したい」と考えるようになったのだ。一部の顧客ではなく、ほぼすべての顧客の考え方が変わった。特に決裁権限者の世代交代が進む、法人向けビジネスではより顕著だと感じている。

 

顧客は場合によっては、購入までに、長い時間を掛け、じっくりと検討したいと考えている。そして、自分が大切にしていること、自分の価値観を理解してくれた人、公正で的確なアドバイスを与えてくれた人から商品やサービスを購入したいと考えている。強引に売り込んでくる人を、嫌悪さえするようになった。これが顧客の最新の購入心理だ。

 

顧客の最新の購入心理から紐解けることは、「売り込むことを捨て、顧客との信頼関係を構築できる、新たなセールスプロセスが必要である」ということだ。

 

マーケティング戦術とは何か?

 

 

マーケティング戦術とはマーケティング戦略や作戦で決めたことを顧客に伝える実践行動のことだ。
マーケティング戦術は二階層に分かれる。まず行うべきことは戦略や作戦で決めたことの言語化。ここは私たちがサポートできる。

 

 

言語化が完了したら次に行うべきことは、顧客にどのような方法で伝えるかの媒体の選択である。

 

媒体にはホームページ、ランディングページ、オウンドメディア、ネットニュース、ダイレクトメール、雑誌広告、インターネット広告、カタログ、チラシ、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)、看板、パブリックリレーションなどの方法がある。

 

 

認知の拡大が戦術を実行する目的だ。また、戦術を実行する上で忘れてはいけないのは「戦略の失敗は戦術では補えない」という原理原則である。戦術を動かすためには、まずは戦略を明確にする必要がある。

 

マーケティング戦略が明確でないと、営業活動はもちろん、ホームページやチラシなどの「戦術」をいくら強化しても成果を上げるのは難しい。

 

戦術分野にはさまざまなスペシャリストがいる。戦術を拡大する段階では、スペシャリストに依頼した方がより高い成果を出すことができる場合がある。
スペシャリストとは、WEB制作会社、動画制作会社、デザイン会社、印刷会社、インターネット広告運用会社、広報支援会社、看板制作会社、番組制作会社、広告代理店、展示会装飾会社などだ。

 

会社や担当者によって能力や知識や経験はさまざま。但し、価格は数倍の差があることもめずらしくない。経験的には価格が高ければ能力が高いという訳でもなく、悩ましい。

 

最も重要なことはいきなりお金を掛けていきなり高額なホームページを作ったり、何千通ものダイレクトメールを送付したりしないということだ。うまく行くかどうかがまだ分からない段階では、まずテストマーケティングツールを迅速に制作し小さく試すべきである。そのために私たちは顧問先のテストマーケティングツールの制作を行っている。

 

スペシャリストに依頼するのはテストがうまく行った後でも遅くない。

 

SNSなどは見込顧客のメールアドレスや個人情報を獲得しないで、顧客とすぐに緩く繋がることができ、さらには「いいね」などの機能で拡散できる、すぐれたマーケティングツールであることは確かだ。

 

しかし最も重要なことは、私たちのターゲットがそのSNSの中にいるのかという点である。例えばフェイスブックの利用中心層は40代である。20代の利用者の多くは、連絡用でアカウントのみを保有しているケースが増えているようだ。

 

また、仕事中にフェイスブックを自由に閲覧できる人ばかりではない。仕事中にSNSの閲覧を制限している会社もある。そうしたビジネスパーソンをターゲットとしたB2Bビジネスにおいては、SNSの利用は効果的とは言い難い。

 

媒体を選ぶ基準は決して難しく考える必要はない。だが、新手の媒体や手法に飛びつくのも考えものだ。媒体を選択する基準はただひとつ「どの媒体や方法がターゲット顧客に最も安価に、最も確実に情報を到達させることができるか」その1点だ。

 

 

綿密な調査を捨てる

 

私はビジネスパーソン時代の18年間、企業の中で新商品の企画を立てる部門で働いていた。一時期はほぼ毎月、少なくとも1本は企画会議で企画書を発表していたこともある。気が遠くなる仕事だ。この気が遠くなるような仕事を通じて、東証一部上場の原動力となった累計100億円を超える商品群を創出した。

 

ただそれはあくまでも結果論。ほとんどの企画は没になったし、採択された商品もそのほとんどが凡ヒットで終わっている。中には始末書を書かされるくらいの大失敗もした。

 

そこで学んだことは、いくら綿密な調査をしても失敗する時には失敗するということだ。それよりも成功の確率を上げることができるのは試行錯誤を迅速に繰り返すこと。

 

つまり仮説検証サイクルをすばやく回せということになる。

 

市場調査データをこねくり回している時間があれば、段ボールでモックを作り、再びフイールドに出て顧客の反応を確かめに行く方が早く成功に近づける。

 

さらにいいのはごく小ロットでテスト販売をしてみること。購入を前提としない市場調査はいつも当てにならない。顧客にどのような商品なら購入しますか?と聞いて作った商品は売れたためしがない。あたりまえだ。売れる商品を考えるのは顧客ではなく、私たちの仕事だからだ。顧客には何に不満があるのか?何に困っているのかを聞くべきだ。

 

時にはそれすらも聞く必要がない場合もある。驚きと喜びを同時に提供できるサプライズプレゼントのような商品の多くは、市場調査ではなく、売り手の絶対的な価値観の中から生まれている。

 

また、10人に聞いて6人が「いい」と言ってくれる商品は売れない。そうした商品は、そのほとんどが、今ある商品に何かを付け加えただけの、ありきたりな商品だからだ。

 

ヒット商品となる商品の良さは、10人に1人か2人しか分からない。10人の顧客に聞いて1人か2人が「この商品すばらしいです」と言ってくれ、実際に財布を開こうとしてくれたなら、それはヒットする可能性が高い。
「わずか10%?それでは企画が通らないじゃないか」確かにその通り。だが、企画が通るとか、通らないとかは、私たちの会社の中での出来事だ。私たちの会社には企画を完璧にジャッジできる神さまのような人はいるだろうか?
「そんなにいい商品だったらなぜライバルがやらないのか?そのへんをもっと調べてきなさい。ライバルがやらない理由が絶対にあるはずだ」
そう言われて企画書を突き返されたことがある。だが、いくら調べてもそんなものは出てこなかった。この企画はタイトルやコンセプトを変えながら、3回目の提出でようやく採択していただいた。そしてヒットさせることができた。ライバルもその後、追従してきた。ライバルがやらない理由は結局、なかったのだろう。

 

最終的にはすべてはやってみないと分からない。もちろんやってみる時にはリスクを小さくして迅速にトライすることは言うまでもない。

 

ちなみにヒットした企画のほとんどが、企画会議で紛糾したことを付け加えておく。「ふざけるな!そんな商品を発売したらうちの〇〇の売り上げにも影響があるじゃないか!」後に大ヒットした商品企画に対する反応だった。自分たちで破壊ができなければ、ライバルに破壊されるだけのことだ。

 

100人村理論

 

新商品の本当の良さは10人中、1人か2人しか分からないと述べた。これは私が実戦を通して獲得した知見のひとつだ。10人中6人以上が「いい」と言ってくれた商品がヒットする訳ではない。

 

私のこの考えにはバックグランドがある。それは1962年にスタンフォード大学のエベレット・M・ロジャース教授が提唱したイノベーター理論だ。私がこの理論で注目したのは、顧客は5つのタイプに分類でき、新商品はその顧客タイプの順で普及していくという点だった。

 

実際に私がマネジメントしていた商品の、過去10年分のデータを調べてみた結果、この理論を面白いほど追認することができた。そして、この理論を用いて販売計画を立て、新商品を狙い通りに普及させることができた。

 

イノベーター理論とは解釈が異なる点もあるため、現在ではそれを独自に「100人村理論」としている。

 

 

市場を100人の村に例えると、新商品の価値を自ら判断できるのは、リーダーと呼ばれる14名だけだ。

 

購入の順で言うと新しければ何でもいいと考え購入してくれるマニアが2人。
自ら新商品の価値を判断し購入してくれ、他の顧客への影響力も大きいリーダーが14人。
リーダーの意見など、第三者の評価を確かめてから購入するウオッチャーが34人。
みんなが購入したから購入するフォロワーが同じく34人。
最後まで購入しないアンカーが16人だ。

 

つまり顧客層の中で、新商品の価値を正しく判断してくれるのはリーダーだけで、それは10人中だと1.4人ということになる。10人中1人か2人という訳だ。

 

市場調査で10人の顧客に意見を聞きに行って1人か2人が絶賛してくれ、実際に財布を開こうとしてくれたならヒットする可能性が高い、と断言したのはそういうことである。

 

マーケティング戦略5原則

 

さてここまでマーケティング全体像をお話した。ここからはマーケティングの最重要課題である、マーケティング戦略5原則について深掘りをしてみよう。
マーケティングを成功させるためには、まず、この5つの原則を徹底的に練り上げることが重要である。

 

① 何を売るのか?(コンセプト)
② 誰に売るのか(ターゲット)
③ 突くべきライバルの弱み
④ 活かすべき自社の強み
⑤ 差別化ポイント

 

【戦略1】何を売るのか?「商品コンセプト」

 

人はなぜ商品を購入するのか?それは自らが抱える問題を解決したいから。

 

私たちの顧客も、自らが抱える何らかの問題を解決したくて、御社の商品を購入している。
「商品=問題解決」
である。

 

 

たとえば電気ドリルは「穴を開けなければならない」という問題を解決するため、買いもとめられる。 ならば、電気ドリルを購入するために来店した顧客に、最適な商品を提供するためには、一方的に最新式の電気ドリルを売り込むのではなく、まずは以下のように質問を行うべきだ。

 

「どこに?なぜ?どのような穴を開けたいのですか?」 

 

このように質問すれば顧客の本当の購入理由を知ることができ、顧客にとって最適な商品を提案できるようになる。
場合によっては電気ドリルを購入するという問題解決手段よりも、さらに良い問題解決手段(=商品やサービス)を提案できるかもしれない。これからのビジネスではこの考え方が重要だ。

 

売込みはその効果を失ってきている。これから必要なことは、売り込むのではなく、顧客から選ばれる商品、選ばれる会社になることだ。そのために必要なことは常に「顧客のお役にたつ」という視点を持つことだ。

 

電気ドリルの法則とは「商品はその機能ではなく、本当はその機能によってもたらされる問題解決のために購入される」という事実を私たちに再認識させてくれる。
電気ドリルはその原理原則を説明する上で最も分かりやすい事例である。
先ほどの「どこに?なぜ?どのような穴を開けたいのですか?」 の中の「なぜ?」の質問は商品コンセプトを考える上で最も重要な質問だ。

 

【事例】パンパース

 

紙おむつ「パンパース」の中国進出は、はじめからうまくいった訳ではない。紙おむつは「布おむつのように洗濯することなく、そのまま捨てることができる」という問題解決を提供している。プロクター&ギャンブル社(P&G)の経営者は「パンパースは中国市場でも、育児の負担を少しでも軽くすることができる画期的な商品」として受け入れてもらえると考えた。価格も欧米よりも安価に設定することにした。
しかし、当初の売上は期待を大きく下回るものだった。P&Gはその後、中国の研究機関と共同研究を行い、次のようなことを発見した。
・ パンパースを使用した乳児は寝つきが30%はやくなる。
・ その結果、毎日の睡眠時間が30分間長くなる。
・ 睡眠と認知能力の発達には関連性がある。
この研究結果をベースにP&Gは「夜よく眠る子は頭がよくなる」というキャンペーンをはじめた。その後、パンパースは、中国で最も売れている紙おむつのブランドへと成長した。このキャンペーンが中国市場で受けた背景には、学力を重んじる中国の国民性があり、その国民性にこのコンセプトが合致したという理由がある。
 つまりパンパースは「頭のよくなる子供を育てるツール」という新たな商品コンセプト(=問題解決)で中国市場に受け入れられたと言える。

【参考文献】
「ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム 」(ハーパーコリンズ・ノンフィクション) 単行本 –
(クレイトン M クリステンセン 著, タディ ホール 著, カレン ディロン 著, デイビッド S ダンカン 著, 依田 光江 訳.ハーパーコリンズ・ ジャパ,2017.8)P142-P146
https://www.amazon.co.jp//dp/4596551227/

https://www.jp.pampers.com/products

 

私たちの商品は、顧客が抱えるどのような問題を解決しているのだろうか?私たちの商品を購入したいと考えている顧客に対して、私たちはどのような質問をすれば、その顧客に最適な商品を提案して差し上げることができるのか?

 

マーケティング力を獲得するためには、ただ教科書を読んで、書いてあることを覚えるだけでなく、学んだことをすぐに自社の事例にあてはめて考える訓練を、何度も繰り返して行うことが必要だ。さらに言えば考えるだけでなく、それを実行に移し、実戦でテストしてみることはさらに重要だ。幸いにも経営者はそれができる。

 

さて「商品=問題解決」であると説明を行ったが、実はすべての商品が「顧客の問題解決のため」だけに存在している訳ではない。「問題解決」という言葉だけでは説明出来ない商品がある。そこで 「商品=問題解決」と同時に覚えておいていただきたいのが、

 

「商品=特別な体験」

 

「問題解決」という言葉だけではうまく説明が付かない商品は「特別な体験」の期待を理由に購入される。商材で言えば、レジャー、観光、アクティビティ、観劇、映画、遊園地、高級レストラン、ゲーム機、VR、高音質の音響機器、超高画質モニターやプロジェクターなどだ。私たちもまだまだたくさん思い付くはずだ。 

 

 

特別な体験は

 

①視覚
②聴覚
③嗅覚
④味覚
⑤触覚

 

の五感に加え

 

⑥感情に響くもの

 

と規定することもできる。

 

ヒットする商品の商品コンセプトは「問題解決」と「特別な体験」にほぼ集約することができる。
「問題解決」と「特別な体験」は別物ではなく、交差していたり、連動していたりする。

 

キャンプは、特別な体験に分類される商材、と考えられる。しかし、初心者にとっては、さまざまな不安があるはずだ。
「満天の星空の下で、焚火をしながら、のんびりと炭焼きの料理を堪能しつつ、おいしいお酒を飲んでみたい」という特別な体験の期待に心を躍らせながら、同時にキャンプ道具をそろえなくてはならない、どのような道具をそろえたらいいのか分からない。道具をそろえてもちゃんとテントを組み立て、炭を熾すことができるのか、道具を使いこなせるのか不安だ。そもそも本当に土の上で寝ることができるのかどうかが分からないなど。

 

 

すべての道具や食材までがそろい、キャンプを楽しめるようにさまざまなサポートもしてくれ、さらに快適な寝具までも用意されているグランピングは、キャンプに行きたい初心者をターゲットとした場合「問題解決型」のサービスだと言え、また、サービスの購入を決断する引き鉄(トリガー)になる。

 

キャンプを行うことができる特別な体験の場としてだけなら、おそらくたくさんのライバルがいるはず。しかし、その特別な体験に加えて、初心者でも楽しむことができる、という問題解決の要素があれば、ライバルと差別化できる。

 

【戦略2】誰に売るか?「ターゲット設定」

 

私たちの「顧客」は誰か?それはどのような人か?どのような問題を抱えているのか?どのような特別な体験を求めているのか?これを機会に、私たちの商品を購入してくれる顧客を、思い浮かべてもらいたい。

 

次に思い浮かべた顧客の中から、最も喜んで購入していただける顧客を探して、なぜ最も喜んでくれたのかを考えてみよう。
最も喜んで購入してくれる顧客。その理由はおそらく、ライバルに出来ないことを御社の商品だけができるから。たとえば以下のような理由だ。

 

・ ライバルの商品では解決できなかった問題を、御社の商品で解決できたから
・ ライバルのサービスでは体験できないことを、御社のサービスだけで体験できたから
・ ライバルにはない価値観があり、その価値観が自分と一致したから

 

【事例】カーブス


中高年女性に特化したフィットネスクラブのカーブスは、日本各地に約1900店舗、85万人の顧客が通う、日本一のフィットネスクラブだ。カーブスは元々、米国テキサス州のフィットネスクラブのフランチャイズチェーンで、欧米、オセアニア地域など約80カ国、4500店を展開していた。
実は米カーブスの商品コンセプト(=問題解決・特別な体験)は中高年女性の体のくびれ、カーブを取り戻すこと。つまり商品コンセプトは「痩せること」だった。
日本企業が米カーブスから権利を獲得。まずは米国と同じコンセプトでFC運営をはじめた。順調に会員が集まったが、顧客は痩せると退会してしまい、会員数が積み上がらない状態になっていることに気付いたそうだ。
ところが順調に会員が積み上がっている店舗がいくつかあり、調べてみるとそれらの店舗の共通項は会員の年齢層が高いことだった。中年よりも高齢者の会員が定着することが判明した。調べてみると高齢者は痩せる目的ではなく、健康になるために通っていることも分った。最終的にカーブスジャパンは、関節痛や腰痛が治ったという口コミでその人気に火がついたそうだ。
つまりカーブスジャパンの商品コンセプトは「痩身」から「健康(関節痛や腰痛の改善)」へと転換され、ターゲットは「中年女性」から「高齢者女性」へと変更されたということになる。

 

私たちの商品も、発売前に決定されたターゲットに、固定してしまってはいないだろうか?常に最善のターゲットがいないかを考えてみることも経営者としては必要な視点だ。
カーブスの事例のごとく誰をターゲットにするかで、解決すべき問題や、提供すべき特別な体験も変化する。商品コンセプトとターゲットは常に連動している。

 

小林製薬のアットノン


アットノンホームページ
小林製薬は秀逸なネーミングにより数々のヒット商品を作ってきた。その中でも近年、大ヒットしたと言われているのが「アットノン」。アットノンは傷跡や火傷の跡を改善する、ジェルタイプの外用薬。傷を治療するのではなく、傷あとをケアするという、まったく新しい商品コンセプトの商品だ。
ターゲットは傷跡や火傷跡を気にしている女性。特に薄着になる夏場に、売り上げが急増するらしい。10万個売れればヒット商品といわれる業界の中で、発売以来、毎年100万本を売り上げる大ヒット商品に成長した。
この商品の有効成分は、ヘパリン類似物質と呼ばれるもので、この成分により血流の循環を改善し、皮膚の新陳代謝を促進、赤みや盛り上がった傷や、火傷のあとを改善する。実はこの有効成分そのものは、乾燥肌対策成分として50年以上昔から、日本国内で使われていた。新薬を開発したのではなく、ターゲット設定と共にコンセプトを開発し、ヒットした商品だと言える。
小林製薬では、20~50代の女性の約3割が、3年以内にできた傷あとがあり、その人口は約1000万人に上ると推定。さらに、ほぼ全ての女性が、傷あとを治療したいと思っているが、6割以上は対処できていないのが現状だという調査結果を発表している。
小林製薬はただ面白いネーミングで売上を伸ばしているのではない。ネーミングは問題を抱えている顧客に、その存在を知ってもらうための有効な戦術のひとつに過ぎない。
傷を治療するために病院に行くことはあっても、傷跡の治療で病院に行く人はほとんどいない。しかし、傷跡のことで気分が落ち込んだり、おしゃれをあきらめたりしている人がいるとしたら、それはターゲットにとって解決したい大きな問題だ。
男性にとっては「とるに足らないこと」と思ってしまう傷あとが、女性にとっては「できれば人に見られたくない」「隠したい」「服の選択肢を狭めてしまう」という大きな問題になる。
アットノンのターゲットは傷跡がある人だ。だが、さらにターゲットを絞り込み、女性をターゲットにしたからこそ、商品コンセプト、つまり「何を売るのか?」の部分が尖った。

 

ターゲット設定を間違えてしまえば、商品そのものを無価値なものにしてしまう可能性もある。もっと簡単に言ってしまえば、同じ商品コンセプトでも、それを喜んでくれる人と、何とも思わない人がいるということだ。商品が売れない場合、機能や価格、商品コンセプトに問題があると考えてしまいがちだが、実はターゲット設定と、コンセプトの関係性に問題がある場合が多いことも経営者は覚えておいていただきたい。

 

【事例】クロスプロジェクトグループ


長野県にある「いなかの風キャンプ場」と「小黒川渓谷キャンプ場」は経営難に陥っていた。アウトドア市場の市場規模は4000億円を超えているが、実はキャンプ場の四分の一は赤字なのだそうだ。
この2つのキャンプ場を再生させたのがクロスプロジェクトグループ。同社はスキー場の経営の経験からキャンプ場のターゲットを、キャンプ上級者から初心者に切り替えた。その結果、客単価を2倍近くにすることに成功したと言う。
クロスプロジェクトグループはスキー場の経営を通して、上級者はあまりスキー場ではお金を使わないことを知っていた。上級者は板もウェアも持参する。ランチ用にコンビニで弁当を購入して持参する人も多い。さらにリフト券を安く入手する方法も知っている。スキー場の収益構造はレンタル、食事、売店、リフト券が柱になっているため、上級者だけをターゲットにしていると稼げない。
同様にキャンプ場でも上級者はお気に入りのテント、寝袋、ランタンなどを持参し、食材や飲料なども、自分たちで用意してくる。一方で初心者はまだ道具が揃っておらず、もし、新しく清潔で洗練されたデザインのキャンプ道具であれば、レンタルしてもいいと考えている。また、食材や飲料なども、キャンプ場内で調達してくれる。
https://inakanokaze.com/
https://ogurogawakeikokucamp.com/
https://x-pg.com/

 

初級者をターゲットにする、というターゲット設定の考え方は、さまざまな業界や分野でも応用が可能だ。初心者はあらゆることで問題を抱えている。つまり初心者に対して充実したサービスを展開すれば、最もよろこんで購入してくれるターゲットに、サービスを販売することができることになる。

 

この作業はマーケティング用語で「ターゲット」と言う。そしてターゲットセグメンテーションとは、不特定多数の顧客を一定の条件で細分化する(=セグメンテーションする)ことを言う。前述のマーケットセグメンテーションと合わせてぜひ覚えておいてほしい。
ターゲティングの指針は、もっと喜んで購入してくれる層はないか、探し続けることだ。

 

そして、重要なことは、どのターゲットがなぜ最も喜んでくれるのか?仮説を立ててテスト販売してみることだ。もちろん、販売前に最良のターゲット設定が行えるように、努力しなくてはならない。
そして、設定したターゲットが、本当に心から喜んで購入してくれれば正解。しかし、時には仮説から外れていたターゲットこそが、最善のターゲットの場合もある。
ターゲットを固定してしまうのではなく、経営者は常に最善のターゲットはいないかを探し続けるべきだ。

 

① 最も喜んで購入してくれると思われる顧客分類を仮説として設定する
② 仮説に基づき販売(テスト販売)を開始する
③ 必要に応じてターゲットの変更を試みる

 

【戦略3】ライバルの弱みを突く

 

私たちは何らかの形でライバルを攻略しなくてはならない。なぜならライバルとは顧客の頭の中にある選択肢であるから。ライバルは私たちが規定するものではない。顧客が購入先候補として規定するものだ。ライバルとの競争は顧客の頭の中で静かに起きている。

 

では、どうすればその競争に勝つことができるのか?シンプルに言えばライバルとの差を作ることだ。差があれば顧客は商品を選びやすくなる。反対に差のない商品を顧客は選べない。正しくは選ぶ理由がなくなる。はじめから購入していたものを購入するだけだ。

 

ではライバルとの差はどのように作ればいいのか?ここではライバルの強みから、ライバルの弱みを炙り出し、ライバルと決定的な差を作るために、私たちは何が行えるのか?何を行うべきなのかを明確にできる方法をお伝えする。

 

このメソッドの大前提はライバルの良いところを捨てることだ。ライバルの良いところを自社に取り入れることは、ライバルに追従することに他ならず、ライバルを超えることが困難になる。
反対にライバルの良いところをあえて捨てることにより、ライバルの商品やサービスでは満足していない人たちから支持される可能性が出てくる。
方法はきわめて簡単だ。

 

① ライバルの自慢を書き出す。
② それを悪口(ネガティブ)に書き換える
③ 私たちがあるべき姿を再認識する。

 

まずは誰のどの商品をライバルとして規定するかを決めよう。繰り返すが、顧客の頭の中にある選択肢はどの会社、どの商品なのかを考えてもらいたい。
つまり顧客の頭の中にある選択肢=ライバルの数だけこのセッションは行うことができる。

 

ライバルはさまざまな自慢をしているはず。まずはそれを書き出してみる。ライバルのホームページやカタログ、チラシなどを見れば、きっとそこにはたくさんの自慢が書いてあるはず。次に自慢を悪口(ネガティブ)に書き換える。
「安い」がライバルの自慢なら「安っぽい」「すぐ壊れる」「品質が悪い」のようにライバルの自慢を丁寧にネガティブに書き換えてみてほしい。そうすることでライバルを攻略するために、自社が行うべき、あるべき姿が必ず見えてくるはずだ。
そしてその答えはほとんどの場合、不思議なことに、私たちの進んでいる方向性と大きな差がないことに気づくだろう。このセッションではライバルの隠れた弱みが明確になるだけでなく、私たちの進むべき道も明確になる。

 

ライバルの商品に「不利益」を感じている顧客は必ず存在する。つまり「私たちのあるべき姿」を実現することができれば、ライバルに不満を持っていた顧客から、私たちは圧倒的に支持されることになるかもしれないということだ。

 

【事例】シェイクシャック


日本のハンバーガー市場に、ニューヨークから新興勢力が参入した。その名は「Shake Shack(シェイクシャック)」ニューヨーク、マディソン・スクエア・パークで誕生し、現在では世界中に展開している。
シェイクシャックの最大の特徴は素材へのこだわり。抗生物質や成長ホルモンを使用しない100%米国産のアンガスビーフを使ったハンバーガーや、トランス脂肪酸を用いないフライドポテトなど。
さらに、シェイクシャックではビールやワインを楽しむことができる。ちなみに人気の「シャックバーガー」は日本円で924円。ポテトなどのサイドメニューを加えると1500円前後になるが満足度は高い。
https://shakeshack.jp/

 

シェイクシャックの差別化ポイントは、大手ハンバーガーチェーンを対立軸に置くと分かりやすい。
例えば家族みんなで楽しめるファストフード。極めて安価に、ほんの数分でできたての、おいしいハンバーガーを提供できることはもちろん、大人も子供も楽しむことができるサービスがたくさんあることが自慢のハンバーガーチェーン。これらをネガティブな評価に置き換えると以下のようになる。

 

① ライバルの自慢を書き出す
ファミリーでいつでも気軽に楽しめる安価なハンバーガーショップ

 

② 上記①の自慢を悪口(ネガティブ)に言い換える
あくまでも子供向きのジャンクフード

 

③ 私たちが考える「あるべき姿」を発見する。
大人も満足できる、本当に美味しいハンバーガーを提供する、ハンバーガーショップ
たとえ価格が高くなっても、素材と安全に徹底的にこだわろう。大人も楽しめるようにワインやビールなどの提供も行おう。

 

このセッションから導き出される、新たな商品コンセプトは、前述のシェイクシャックと同じになる。

 

世界的なハンバーガーチェーンと言えば、誰もが思い浮かべるのはマクドナルドだろう。だが、シェイク・シャックは実はマクドナルドがライバルではなく、マクドナルドもまた、シェイクシャックがライバルではない。シェイクシャックのターゲットは、マクドナルドでは満足できなかった顧客や、マクドナルドを利用していない顧客層である。さらにはアルコールを提供するなど、マクドナルドとは利用シーンも異なる。

 

ライバルを本当の意味で攻略するためには、ライバルとどのように競争するかではなく、ライバルとの競争をどのように回避するかを考えることが重要なのである。

 

シェイクシャックが今後、店舗数や総売上高などで、マクドナルドを超えることは困難かもしれない。ただこうした数値だけが、これからのビジネスの勝敗を決するものではない。どれだけ顧客の心を掴み、顧客から選ばれ続ける存在になれるか、どれだけ顧客に新たな驚きと喜びを提供し、それに見合った利益を獲得できるかが、これからのビジネスの新たな勝敗基準だ。

 

さて私たちもさっそくこのライバルの隠れた弱みを発見し、自社のあるべき姿を模索するセッションを実施しみてほしい。

 

【戦略4】自社の強みを生かす

 

「自社の強み」は、同業のライバルの強みと同化しているケースがきわめて多い。

 

結局、顧客視点では同じ強みを主張する2つの会社は、似たり寄ったりの会社であり、どちらかの会社を選ぶ決め手にはならない。

 

そもそも、「強み」とか「弱み」というものは、自分がそれを「強みだ」とか「弱みだ」と認識することで確定する。
また、「強み」や「弱み」は必ずしも絶対的なものではない。アナリストがいくらそれを「弱み」だと主張したとしても、自分がそれを強みだと考えていれば、それは強みなのだ。

 

さらに、人はライバルと比較して、自分が持っていないものを「弱みだ」と認識する傾向にある。
だから、「弱み」を克服するということは、ライバルと同じ「強み」を持つということになり、競争優位なポジションは作れない。

 

ではどうすれば自社だけの本当の強みを発見することができるのか?
ここまでで示唆したことをまとめると以下のようになる。

 

① ライバルが持っていて、私たちが持っていないものを、私たちは弱みと感じる。
② 「弱み」を克服するということはライバルと同じ「強み」を持つということ。
③ ライバルと同じ「強み」では差別化はできず、顧客にとって購入の決め手にはならない。
④ それが本当に弱みなのか、実は強みなのかは、私たちの認識に委ねられている。

 

確かに私たちが「弱み」と認識していることで、多くの顧客に不快な思いをさせているなら、それは改善すべき本当の弱みかもしれない。だが、多くの場合、私たちが「弱み」と認識しているものの中には、私たちにしかない本当の「強み」が潜んでいる。

 

ポイントは無いことを嘆くのではなく、だからこそ出来ることを見つけるのだ。

 

【事例】地吹雪体験


青森県金木町には太宰治の生地の他には、観光資源らしいものは何もなかった。太宰治の生地にしても、観光バスが乗り付けるような観光地ではない。しかも金木町は冬になるとホワイトアウトするほどの地吹雪が吹き荒れる。
金木町には他の観光地のような名所もなければ、穏やかな気候もない。しかし、金木町にしかないものがあった。金木町の数人の有志ではじめたその企画は大ヒットした。弱みを強みに逆転して。
雪国だけの現象である地吹雪の自然体験プラン「地吹雪体験」は角巻・もんぺ・かんじきの北国3点セットを身に着けて、地吹雪の中を歩ける。地吹雪の中は、まるで絵画の世界に迷い込んだかのような、幻想的な光景なのだそうだ。間違いなく他では絶対に体験できない特別な体験だ。最後は馬ソリで吹雪の中を疾走し、郷土料理「ジャッパ汁」で津軽の冬を満喫させてもらえる。
https://www.city.goshogawara.lg.jp/tourism/play/jihubukitaiken.html

 


Windowsは、ほとんどすべての会社が製造するハードウェアの基本OSとして採用された。当時、マイクロソフト社がハードウェアを作っていなかったことはまさに強みだった。
一方でアップル社はハードウェアとOSの両方を作っていた。それを弱みだと指摘する評論家もいたが、アップル社は、それを弱みではなく強みだと認識していたそうだ。「ハードウェアとOSの両方を作ることができる当社なら、優れた商品をトータルでデザインして、より早く商品に落とし込むことができる」

 

ライバルの強みは、必ずしも私たちの弱みになる訳ではない。私たちがそれを「強み」だと認識した時に「弱み」は「強み」になる。一瞬で。ライバルにはない強みを持つことこそが、真の強みを持つことに他ならない。

 

私は最初の本を出版する時にこう考えた。私は有名企業のマーケティングセクションにいた訳ではない。大学で教鞭をとっている訳でもない。海外留学の経験もなく、MBAのホルダーでもない。有名外資系コンサルティング会社でコンサルタントをした経験もなく、中小企業診断士の資格もない。果たしてこんなやつが書いた本なんて読んでもらえるのだろうか?

 

人は自分が持っていないものを並べて、それを弱みだと認識する。まさに私がそうだった。そんな時に出版社の社長にこう言われた。
「森本さんみたいに、企業の中で実践経験を積まれた方の本を読んでみたい、森本さんみたいな方の理論だからこそ、腑に落とせる方もいるのではないですか?」

 

私はこのひと言で、自分の本当の強みを理解することができた。そして、それは今も私を支え続けてくれている。

 

【戦略5】差別化

 

実践マーケティングで核となるのは「差別化」である。なぜ「差別化」が核となるのかと言えば、それは「顧客に確信を持って選んでもらう」ためである。

 

顧客はその「差」が明確ではない商品やサービス、お店や会社を選ぶことができない。
「差」が明確ではない商品の場合は、知名度、価格、利便性などで選ばざるをえなくなる。

 

こうした要素でも選ばれる努力は確かに必要ではあるが、多くの場合、知名度、価格、利便性だけで選ばれ続ける仕組みを作ることは困難だ。
なぜなら、こうした要素はライバルも同じように追求しているし、また、こうした要素を強化したライバルが次々に出現するからだ。

 

もちろん事業のすべてを差別化することは困難。時には右のような要素でライバルに追従することも必要な場合がある。ただし、「顧客から選ばれ続ける仕組みを作る」ためには「差別化」を常に意識し、知恵を出し、小さく試してみる必要がある。

 

これから学ぶ「3ステップ法」は、商品開発やサービス開発はもちろん、商品コンセプトや販売方法、広告宣伝法など、あらゆることを差別化できる強力なツールだ。
差別化ポイントは、すでに顧客に提供されている商品やサービス、商品コンセプトや販売方法を構成する重要な要素を捨て、それを逆転することにより創出できる。

 

3ステップ法は、

① 捨てる
② 正反対に置き換える
③ それを支えるものを付け加える

のプロセスで行われる。

 

① 捨てる
先行するライバルの商品やサービスに、何かを付け加える方法では差別化されたものは創れない。多くの差別化は何も捨てずにライバルと同じ利点の上に、何かを付け加えているだけ。まず何を捨てるのかを明確にすることが重要だ。

 

② 正反対のものに置き換える
捨てた後にそれを正反対のものに置き換えることで、差別化ポイントが明確化できる。
アイディアの元はライバルの強み、ライバルの特徴や利点であるため、アイディアの元は無限に存在するのがこの方法の特徴。

 

また、「ライバルがやらないことをやる」のではなく、「ライバルがやっていることと正反対のことを行う」ことが差別化のポイントとなる。
 ライバルの強みを捨て・逆転させることはつまり、ライバルの強みを弱みに逆転することでもある。

 

③ それを支えるものを付け加える
最後に、正反対に置き換えたものを、支える「何か」を付け加える。
多くの場合、付け加えるものは正反対に置き換えたことにより懸念される事を払拭できる何かだ。

 

この方法で創出できる商品やサービスは、決して独創的なものではない。ありそうでなかった商品やサービスだ。

 

差別化をゼロから考えることは非常に難しい。反対にすでにあるものを見つけてくるのはとても簡単だ。これまでの開発手法の多くは、今あるものに何かを付け加え、又はそれを改良して新商品を生みだしてきた。が、この方法では差別化された商品は生まれにくい。
今あるものを逆転させれば、ないものが生まれる。世の中に存在しないものを、まずは3ステップ法で強制的に作り出して思考を動かすことが重要だ。

 

これから商品開発を事例に3ステップ法の解説を行う。
まず私たちが販売している商品や、これから私たちが販売しようと考えている商品に関して以下の分析を行う。

 

① ライバルの商品の利点や特徴は何か?
② すべてのライバルに共通した機能や役割は何か?
③ 慣習や常識になっている事は何か?

 

これを紙に書き出す。
詳細には次の6つのポイント。

 

① 基本機能
② 付加機能
③ 構成部品
④ 関連事項
⑤ 使用状況
⑥ 使用方法

 

【事例】電気ケトル


2001年にグループセブはコードレス式電気ケトルで日本市場に参入を行った。
当時の日本は電気保温ポットの利用が主流だったが、現在は、電気ケトル市場が電気保温ポット市場を大きく浸食した。
日本の文化を「必要な時に必要な量だけお湯をすぐに沸かす文化」へと変えた。
この電気保温ポットと電気ケトルの対立軸を3ステップ法に置き換えると次のようになる。
電気ケトルはコーヒー1杯140CCを約60秒で沸かし、沸かし終わった後は自動的にスイッチがオフになる。保温機能はなく、飲みたい時に、飲みたい量だけ、あっと言う間に沸かすことができる商品。
https://www.t-fal.co.jp/products/kettles/

 

① 電気ケトルが捨てたものは?
・ ガスコンロでお湯を沸かすこと。(やかんとの競争軸)
・ 沸かしたお湯を保温すること。(電気保温ポットとの競争軸)

 

② 置き換えて正反対にしたものは
・ 電気でガスよりもはやく沸騰させ、沸騰したお湯は保温しないこと

 

③ それを支える為に付け加えたものは、
・ 圧倒的なスピードで沸騰するパワー
・ 沸騰したら自動的にスイッチがオフになる機能

 

電気ケトルが提供した問題解決と特別な体験
・ 飲みたい時に、飲みたい量だけ沸かせば、電気代が飛躍的に安くなる(問題解決)
・ 常に沸かしたてのお湯で飲むコーヒーやお茶はおいしい(問題解決+特別な体験)
・ 未体験のスピードで沸騰するパワー(特別な体験)

 

ダイソンのサイクロン式掃除機は、「吸引力が変わらないただひとつの掃除機」「排気は私たちの吸う空気の150倍きれい」というキャッチコピーと、圧倒的な高デザイン性で、ライバルの2倍以上の価格帯にもかかわらず、大ヒット商品となった。しかし、ここに至るまでには長い年月と、数多くの経営上の危機を乗り越えてきた。

 

もし私たちの会社にすばらしい技術があるならば、もちろんそれを商品に応用すべきだと考える。
しかし、短期間で結果が出せると考えて事業計画を立てると、経営上、大きなリスクとなる可能性がある。
そこで技術革新をしないで、コンセプトだけを変更する方法についても検討してほしい。
方法は2つ

 

① 他の商品の技術を別の商品に「転用」する。
② 自社の固有技術を「再利用」する。

 

私はよく①の「転用」という方法で新商品の企画を行い、商品をヒットさせてきた。それを教えてくれたのは顧客だった。
「御社の○○という商品は△△に使用できますか?」
経営者はこの種の問い合わせには、常にアンテナをはるべきだと考える。顧客が新しい商品を考え出すことは少ない。しかし、今ある商品をどう使うか、どう使えば便利になるかを発見することに関しては売り手をリードしている。

 

また、他業界の成功事例は積極的に取り入れてほしい。但し、私たちの業界での成功事例がない、つまり誰も実行したことのないものに限る。他社のマネはしてもいい、だが、ライバルのマネはしないほうが賢明だと言うことだ。
②の「再利用」もヒット商品を生みだすことがある。
サイクロン式掃除機で圧倒的なイノベーションを見せつけたダイソンだが、ダイソンのライバルは同じサイクロン式掃除機だけではない。iボットはロボット掃除機「ルンバ」で顧客を驚かせたが、同じようにルンバのライバルは同じロボット掃除機だけではない。

 

日本の伝統的なクリーニングツール「箒(ほうき)」が隠れたヒット商品になっているそうだ。特に1本数万円する高級箒が売れているらしい。マーケティング戦略に落とし込んでみよう。

 

 

【事例】棕櫚の箒

1.商品コンセプト(何を?)
・ 電気を使わず、あらゆる場所を無音で時間を気にせず掃除することができる、超軽量のクリーニングツール
・ そもそも排気が発生しないので塵を舞い上がらせない。
・ 箒で掃くという特別な体験の提供

 

2.ターゲット(誰に?)
・ 30代~40代の共働き世代で夜に掃除をしたい人
・ できるだけモノを持たないシンプルな生活を志向するミニマリスト
・ そもそも掃除をすることが好きな人(ルンバとの競争回避)

 

3.ライバルの弱み
・ 吸引力が強いサイクロン式掃除機は音が大きく夜に掃除ができない。
・ コードレス掃除機は便利だが重い

 

4.自社の強み
・ 100年以上の歴史
・ 伝統技術を残しつつ、原材料を安価な海外にもとめたことで、技を残しながらも受容価格を獲得した

 

5.差別化
① 捨てたもの
・ 電気を用いること(電化製品であること)
・ 電気を用いないことで電気料金が掛からないだけでなく音も出ない。 

 

② 正反対に置き換えたもの
・ 日本の伝統の箒という選択肢

 

③ それを支えたもの
・ 箒で部屋の掃除をしたことがない消費者層に、改めて箒のメリットを伝えるため、インターネットを用いた販売に注力したこと。

 

箒が提供した問題解決と特別な体験
・ 箒は実は髪の毛やほこりも絡め取り、静電気も起きないため、ゴミ箱に簡単に捨てられる
・ 箒はフローリングの溝のほこりまで掻き出すことができる。
・ また、天然のワックス効果があり、フローリングに艶を与えることができる。
・ 箒は床だけでなく、絨毯やカーテンレールの上、家具のうしろなどのスキマなど、あらゆる場所を掃除することができる。
・ 箒は吊って保管すれば一生に3回だけ買いかえればよいと言われている超耐久商品。

 

顧客が本当にほしいものは新技術ではない。顧客がほしいのは問題解決手段や特別な体験である。
今までの商品の技術では問題解決が出来ないから新技術を導入する。今までのサービスでは体験できないことを新技術で体験してもらう。そう考えて私たちは新技術の導入を志向する。この考えに誤りはない。だが、この考えは時々私たちをミスリードする。新技術を導入すれば商品やサービスは売れるのではないかと。

 

考えてもらいたい。顧客の問題を解決するためには本当に新技術は必要か?特別な体験を提供するために本当に新技術は必要か?すでにある技術を再利用できないか、ぜひ考えてみてほしい。
小林製薬のアットノンは新薬ではない。だが、顧客の抱える問題を解決している。

 

また、私たちの会社が新技術を導入するだけの力がない場合も考えられる。そもそも、私たちの会社の商品がすっかり時代遅れになってしまった場合はどうするのか?自分たちの技術や商品やサービスを、心から喜んで購入してくれる人はいないかを考える。すでに時代遅れの技術だったとしても、その時代遅れの技術を喜んでくれる人がいるかもしれない。パラダイムシフトが起きてから、すでに長い時間が経ってしまった商品やサービスだからこそ、新たな世代には知られていない技術があるかもしれない。

 

箒の事例は私たちに考えるヒントをくれる。掃除機がどんなに高性能になっても、高機能になっても、自動で動きはじめても、それでは解決できない問題を抱えている顧客がいる。自分の価値観やこだわりに合致しないと考える顧客がいる。
たとえばそれはエコロジーに対する価値観だ。箒は電気を使わない。高級な箒なら1本購入すればそれは一生ものだ。
たとえばそれはライフスタイルによる特別な事情だ。掃除が大好きだけど、帰宅するのは夜遅くなので、大きな音で掃除機はかけられない。だが、箒ならいくら深夜でも音はほとんど出ない。
確かに日中にお掃除ロボットに任せればいいと思うだろう。だが、自分で掃除をしたい人もいる。自分で掃除をして部屋がきれいになっていくのが好きな人がいる。そうした人にとって、お掃除ロボットは満足できる問題解決手段ではない。

 

新技術を導入するのをやめてみる。立ち止まって考える。今のままでできることはないのか?アナログの中に、私たちがすでに持っているものに、まだまだビジネスチャンスはある。
顧客はイノベーションにお金は払わない。これまでに解決できなかった問題の解決や、これまでに経験したことがない特別な体験にお金を払う。
そして言えることはそうした商品は「今までにありそうでなかった商品」だと言うことだ。

 

【事例】リーフラス


野球、サッカー、バスケットボールなどのスポーツ教室を全国に展開するリーフラスは根性至上主義を捨てた。正反対に置き換えたものは、ミスをしても怒られず、試合には全員が順番に出場でき、勝ち負けや技術の向上ではなく、純粋にスポーツを楽しむことを優先した。子供たちを認めて、褒めて、励まし、勇気づける今までにないスポーツ教室だ。
それを支えるものは元プロ選手たちの指導技術。プロ引退後のセカンドキャリア問題にも貢献している。リーフラスは子供たちの性格や技量に合わせて個別指導を行う。
創業者は中学時代、顧問や先輩から体罰を受けた過去があったと言う。スポーツが上手い子も、そうではない子も、すべての子供たちが楽しめるスポーツ教室を作ることを決意したと言う。
リーフラスはありそうでなかったスポーツ教室だ。
https://leifras.co.jp/

 

さあ、次は私たちの番だ。そんなに簡単ではないことは、誰よりも私がよく知っている。しかし、答えはおそらく、すで近くにある。

 

あとがき

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

皆さんはお気づきでしたでしょうか?私が書き下ろした上記の解説には難解なマーケティング用語は出て来ません。実はマーケティングは決して難解な理論ではないのです。上記で紹介したような原理原則に基づいて、着実に行動することにより、確実に成果を上げることができるのです。ぜひ実践をはじめてみてください。

 

何かの縁があり、こうして私たちのウエブサイトにお越しいただいたあなたのお力になれることを祈っております。
これからマーケティングを実践してみようと思われた方は、ぜひオンライン面談をお申込みください。

 

ありがとうございました。
お話できる日を楽しみにしております。

 

森本尚樹 拝

 

 

参考文献

「技術革新の普及過程」(E.ロジャース 著, 藤竹暁 訳. 培風館, 1966)
「キャズム : 新商品をブレイクさせる「超」マーケティング理論 Ver.2増補改訂版」(ジェフリー・ムーア 著, 川又政治 訳. 翔泳社, 2014.10)
「マーケティング発想法」(T.レビット 著, 土岐坤 訳. ダイヤモンド社, 1971)
「ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム 」(ハーパーコリンズ・ノンフィクション) 単行本 –
(クレイトン M クリステンセン 著, タディ ホール 著, カレン ディロン 著, デイビッド S ダンカン 著, 依田 光江 訳.ハーパーコリンズ・ ジャパ,2017.8)
「小さく賭けろ! : 世界を変えた人と組織の成功の秘密」(ピーター・シムズ 著, 滑川海彦, 高橋信夫 訳. 日経BP社, 2012.4)
「世界を変えたいなら一度武器を捨ててしまおう」(奥山真司 著. フォレスト出版, 2012.7)
「やり抜く力 GRIT(グリット)人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける」
(アンジェラ・ダックワース 著, 神崎 朗子 訳.ダイヤモンド社、2016.9)
「マーケティングは他社の強みを捨てることから始まる : いつも失敗するのは「差別化したつもり」だった」(森本尚樹 著. 明日香出版社, 2006.11)
「100人の村で84人に新商品を売る方法」(森本尚樹 著. 雷鳥社, 2018.7)
その他、「日本経済新聞社」「日経流通新聞MJ」「日経産業新聞」掲載の記事及びテレビ東京「カンブリア宮殿」の放送を参考にさせていただきました。
尚、事例に対する解説は、著者の見解です。公式発表や実態と異なる可能性があります。

 

書籍のご紹介

 

 

書籍購読者の声

 

今まで読んだ本の中で一番実践的
★★★★★
今まで読んだマーケティング関連の本の中で一番実践的でした。本で学んだやり方を実践してみます。

 

マーケティングの本質を具体的に理解できた
★★★★★
今までぼんやりしていたマーケティングの本質をかなり具体的に理解することができました。ありがとうございます!

 

捨てる発想が目から鱗
★★★★★
捨てるという発想が目から鱗でした。もっと読み込んで自分のモノにしていきたいと思います。

 

顧客のタイプ別にアプローチを変化していきたい
★★★★★
大切に創り上げたブランドが1ヶ月前にローンチになりました。そのタイミングで今後どうしていくべきかを考えおりました。全くマーケティングについては学んだことが無いので、全てが新鮮で、お客様のタイプ別にアプローチを変化させていければと思います。今後も参考にさせて頂きます!

 

すぐに実践できる
★★★★★
すぐに実践できる!良著!

 

買って戴くくことの原点を実感
★★★★★
買って戴くということの原点を改めて実感しました。自分も同様のことを経験していたにも関わらず、体系化はおろか一捻り・・・二捻りが足りず、仮説検証すら疎かにしていた事が悔やまれました。自分の現在のターゲットをもう一度確認してみようと思いました。

 

頭の中で整理がついた
★★★★★
隅から隅まで読ませて頂きました。100人村理論、表面的にわかっていたつもりでしたが、マニア、リーダー、ウォッチャー、フォロワー、アンカーの名付で頭の中が整理できました。2,14,34,34,16の数字も自然に覚えてしまいました。これらのシチュエーションに合わせてマーケティングを行っていく準備を始めております。

 

心に響いた
★★★★★
大変参考になりました。「世のため、人のため、自分のために」は心に響きました。顧客にいつまでも選んでいただける仕組み作りを仲間と共に構築していきたいと思っております。有難うございました。

 

戦略なしに戦術のみに頼っていた
★★★★★
想いもよらず、赤字続きの会社を引き継ぐことになり何とかしなければと思っていた時に、書店でこの1冊が目に留まり購入しました。30年近く主人のサポートというスタンスで仕事をしてきていましたが、読み進めるうちにどれだけ戦略無しに戦術のみに頼り結果が出ないままになっているか、考えさせられました。ワークショップシートにしたがって一から整理してみようと思います。ありがとうございました。

 

実践的な内容
★★★★★
実践的な内容で実務ですぐ役立つ内容でした。

 

とてもわかりやすく面白かった
★★★★★
今までの考え方を見直したかったので、とてもわかりやすくて面白かったです。参考にさせていただきます。

 

実用本となりそう
★★★★★
先日、先生の勉強会に参加をさせていただき、絶対購入しようと思いました。読ませていただき、活用できる部分が非常に多いので、実用本となりそうです。ありがとうございます。

 

会社内でもシェアしたい
★★★★★
大変勉強になりました。会社内でもシェアさせていただきます。

 

ワークショップが最高の学びになった
★★★★★
ワークショップでの学びが最高の価値になりました。良書です。

 

捨てていくという視点が面白かった
★★★★★
差別化するために”捨てていく”という視点が面白かった。

 

学んだことを自社のサービスに落とし込み実践している
★★★★★
とても勉強になりました!ちょうど今、Webサービスの販売に苦心しており、藁にもすがる思いで森本さんの本を購入したところでした。早速本書で学んだことを自社のサービスに落とし込み、実践してまいります。ありがとうございました。

 

自社に置き換えたことを上司に伝えてみたい
★★★★★
具体的なショートストーリーを中心に進むためか、とても読みやすかったです。私は今は主に商品の仕入れをしています。戦略が固まっていないのに、小手先の戦術ばかり考えたり、競合となる他社の真似を後追いでしてみたり、反省すべき点がたくさんありそうだなと、気づきを得ることができました。なるほど!と感じ、自社に置き換えて考えたことを、早速上司に伝えてみます!森本さんの仰るように、今はワクワクの気持ちが溢れています。

 

今後に生かしたい
★★★★★
今までの常識と違って、とても参考になった。今後に生かしたい。購入してよかったです。

 

今まで読んだ中で一番実践的でわかりやすい
★★★★★
マーケティングに関する書籍は数多く読んできましたが、一番実践的でわかりやすいと思いました。

 

なるほどこういう考えもあるのか
★★★★★
9月に起業したのですが、どうやってターゲットを決めるのかなど、いまの現状と照らし合わせると、なるほどこういう考え方もあるのかと非常に勉強になりました。

 

勉強になりました
★★★★★
勉強になりました!ありがとうございます。

 

非常に実践的
★★★★★
マーケティング関連の本は専門書から初級まであらかた読んでいますが本質的で、非常に実践的だと感じましたありがとうございます

 

とても分かりやすかった
★★★★★
マーケティングについては初心者だが、とても分かりやすかった。

 

実践的できわめて価値がある
★★★★★
大学でマーケティング論を担当しております。平易な文章ですが、実践的で極めて価値あるもので、購入後既に5回再読しております。今後も、是非とも実践的マーケティングスキル獲得に関して示唆ください。

 

失敗の中から体得された真理
★★★★★
自ら実践し失敗の中から体得された真理だけに、非常に勉強になりました。ありがとうございました。

 

具体例が理解しやすかった
★★★★★
とても読んでいて読みやすかったし、具体例などが理解しやすかったです。

 

営業活動に活かしたい
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書店で拝見し、すばらしい内容だと直感しましたのでその場で購入させていただきました。しっかり勉強して今後の営業活動に活かして参ります。ありがとうございました!

 

仕事で使ってみようと思った
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シンプルにまとめてあり、実践したいと思った。特に現場で叩き上げてきた考え方が元になっているところが良く、きちんと自分でも仕事で使ってみようと思った。

 

一番実践的
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今まで読んだマーケ関連の本で一番実践的。

 

成功と失敗に基づいた考え方はすぐに使える
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STPとか4Pとか戦略・戦術という用語も人それぞれ定義が違うことが多いけどそんな用語には拘らず、著者がビジネスの現場で経験した成功と失敗に基づいた考え方はすぐに使える。

 

早く試したい
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この本を見つけたときは、独立したく戦略や方向性にとても悩んでいました。こちらを読んで差別化の重要性や見つけ方を知って、早く試したい!というワクワク感や、なんだか自分もうまくいくかもしれない!と自信をもたせてくれました。ワークショップノート、ぜひ活用させていただきます。また、ビジネス書初心者の私でも、難しい用語や略語がなく、とてもわかりやすかったのもよかったです。つまづくことなく、楽しく最後まで読み進められました。ありがとうございました!

 

悩んでいる仲間がいたら勧めたい
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今日「100人の村で84人に売る方法」を購入し、第5章の「100人の村理論」から読み始めましたが、現在私が抱えていた「課題」が見事に解決されたので、お礼を込めてご連絡差し上げました。現在、スタートアップ支援を得てプロジェクトをすすめているのですが、そこでは常に難しい言葉が飛び交い、事あるごとに「ユーザーの解決すべき課題は何か」と問われます。
はたして「課題解決だけ」で人は行動するのかと素朴な疑問を持ちながら悩んでいたのですが、今日、書店でこの本と出会って、答えが見つかり、本当に救われた気持ちです。
また、自らのご経験からお話されているのでとても共感でき納得がいきます。1章の3、「ターゲット設定」では、コンセプトでなく、ターゲットの方を変えられましたが、今の自分と重なる部分があり、自信が湧きました!周りに悩んでいる仲間がいたら、ぜひ勧めたいと思います!

 

これから悩まずに商品企画ができそう
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ワークショップが良かったです。これから悩まず商品企画ができそうです。

 

個人的にはとてもヒットでした。
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個人的にはとてもヒットでした。ありがとうございました。

 

マーケティングを使えるようになりたい人向き
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おもしろかったです。マーケティングの本は何冊も読んでいるので知識としてはわかっていることも多くなったのですが、実際の業務で全く活かすことができなくて困っていました。この本は、使うってことをすごく意識している本だなと思います。今まで使い方がわからない道具をずっと持っていて、やっとその使い方がわかったような気分です。はじめてマーケティングを勉強するって人よりも勉強をそれなりにしたから使えるようになりたいみたいな人に向いている本かなと思いました。

 

専門用語が少なく分かりやすく一気に読めた
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マーケティングの本は何冊か読んでいますが、専門用語が少なく分かりやすくて一気に読めました。私が売りたいのは芸術の分野です。絵や音楽でお客様の何が解決出来るのか、まだ答えには辿り着けていませんが、じっくり考えてみたいと思います。

 

本書に出会えたことに感謝
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マーケティングという抽象的で、捉えどころのない概念をとても分かりやすく書いていただき、よく理解できました。マーケティング戦略を体系的に学べて、ワークも網羅されているので、繰り返し読み、ワークも都度実践して、森本式マーケティングを自分の体に染み込ませます!!本書に出会えたこと、深く感謝申し上げます。

 

実践をしていったら何かが開かれると感じた
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今まで読んだビジネスマインド、書店に並んだマーケティングノウハウの本とは違い、確実に実践して行ったら何かが開かれるかもしれないという可能性を感じました。私自身、今も今までもどうしたらいいのか、とずっともがいてきた、もがいてる現状を著者の方と共感し、想像できるからかもしれません。きっかけとなりました。心から感謝いたします。

 

会社に活かしていきたい
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本を読むのが苦手な私でも時間をかけて最後まで読みました。この本を参考にもっともっとマーケティングを勉強して、会社に生かしていきたいと思います。

 

イノベーター理論がより分かりやすくまとめられている
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イノベーター理論に関しては他の書籍等で理解していたのですが、こちらはより分かりやすくまとめられているので読み返ししやすそうで気に入りました。

 

ハラオチしながら読むことができました
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いかにもマーケティングという用語が少なく、すっと納得・理解できて、あーそいうことだったか!とハラオチしながら読むことができました。

 

チャレンジしていきたい
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マーケティングにおいて、重要なことか学べ、すぐに活かせると感じた。重要なものだと思っているものを手放すのは勇気がいることだけれども、差別化を図り、より多くの方に喜んで頂けるには必要なことなので、チャレンジしていきたい。ありがとうございました。

 

二回目を読み返しています
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二回目を読み返しているところです。とても勉強になります。

 

商品販売の参考に
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様々な知識を独自で組み合わせ、非常に分かりやすい内容となっておりました!商品販売の参考にさせていただきます!

 

まさに目からウロコの本
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今まではなんとなく経験則で語っていた営業戦略でしたが、この本はマーケテイングの本質がとても分かりやすく説明されていてまさに目からウロコの本でした。今後の新規ビジネスの立ち上げに大いに参考になりそうです\(^o^)/

 

即実践できそうで楽しみ
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まだ読書中ですが、やさしい言葉で語られていて即実践できそうで楽しみです。

 

すごい良かった
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すごい良かったです!

 

生き残りをかけて
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大変勉強になりました。生き残りをかけるために必死です。いかに差別化して選んでいただけるものにしていくか、考えていきたいと思います。ありがとうございました!

 

ワークショップを役立てたい
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ワークショップをしてぜひ役立てたいと思います!

 

擦り切れるほど何度も読み返します!
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独立を考え色々な先生方の教書を読む中、幸運にも森本先生の書籍にめぐり合いました。非常に分かりやすく丁寧に噛み砕かれた表現・内容、大変勉強になりました。擦り切れるほど何度も読み返します!

 

もやもやがすっきり
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もやもやがすっきりしながら、読み進めました。

 

何度も読み返しました。
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わかりやすくて何度も読み返しました。ワークショップを使い自分の会社に置き換えて改めて深く考えることができました。

 

頭の中を白紙にして本書で実践してみたい
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一気に読み終えました。理論ではなく、実践に即使えるマーケティングの書籍を探していて本書に出会いました。とても実践的な書籍です。長年マーケティングに関って来ましたが、頭の中を一旦白紙にして本書に書いている内容を実践してみようと思います。ロジャースのイノベーター理論は、卒論のテーマだっただけに懐かしく納得しながら読ませていただきました。

 

親近感と説得力を感じた
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有名企業の事例を用いた教科書的な内容ではなく、ご自身の実践経験がベースとなっている内容でしたので親近感と説得力を感じました。

 

ワークがかなりよかった
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うんうんと頷くところもありましたし、そうだったのかとより学びが深まるところがありました。私はマーケティングに関してはまだまだ勉強中という段階のものですが、表紙の絵やタイトルが具体的でイメージがしやすく、思わず手にとって読み進めたくなるようなキャッチでした。ワークがあったのがとてもよかったです。通常本は読んだら終わりというケースが多いイメージですが具体的にアウトプットできるようにワークが用意されていたのが個人的にかなりよかったです。

 

目から鱗でした
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マーケティングは他社の強みを捨てるということが目から鱗でした。付加価値を足してもオリジナルの利点を真似する時点で差別化できていないことに気が付きました。

 

勉強になった
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素晴しく勉強になりました。

 

今までにない感触を得ることができた
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マーケティング本として今までにない感触を得ることが出来ました。これから他の人に話して広めていきたいと思います。

 

何度も読み返して身に着けていきたい
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新卒でマーケティングに携わることになり、大学でも学んでいなかったのでゼロからスタートでした。その中、この本は前提の知識がなくともわかりやすく説得力のあるショートストーリーと共にマーケティングの基礎を学ぶことができ、とても有難いです!まだ途中までしか読んでいないので、ワークシートを使いながら何度も読み返して身に着けていきたいと思います。

 

自分の商品をステップ毎に見直してみたい
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もう一度ステップ毎に自分の商品をマーケティング戦略的に見直してみようと思ったので

 

分かりやすかった
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とても分かりやすく、参考になりました。ありがとうございました。

 

私の課題を解決したい
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何回も読みながら、私の課題を解決したいと思っています。

 

発信していきたい!
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生かせる事がたくさんありそうです!もっとしっかり読み込んで自分のものにして、発信していきたいと思っています。とても分かりやすく勉強になりました。ありがとうございました。

 

マーケティングの理解が深まった
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わかりやすくよりマーケティングの理解が深まりました。

 

実践的なマーケティングの戦略を理解できた
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マーケティングの基礎を学んでいましたが、本書を読むことでより実践的なマーケティングの戦略論を理解することができました。

 

ためになった
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とても読みやすく、ためになりました。

 

感動と考え方を伝えていきたい
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目からうろこの取れる気持ちのいい爽快感でもって読み進むことが出来ました。ぜひ誰かにこの感動と考え方を伝えて実践に生かしていきたいと思います。ありがとうございました。

 

理解しやすい本だった
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非常に読みやすく理解しやすい本でした。

 

分かりやすかった
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分厚いコトラーの本よりもエッセンスが抜かれ(取捨選択され)、初心者にはわかりやすかった。

 

雷に打たれたような衝撃
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素晴らしい著書をありがとうございました。私は現在、マーケティングの勉強をしており、森本様の著書を拝読して雷に打たれたような衝撃を受けました。非常に勉強になることばかりで、最も印象に残っているのは、「商品は購入者の悩みを解消するもの」というところです。今まで、そのように商品を考えたことがなかったので、その考え方に触れられただけでも本当に購入して良かったと感じております。本書で学んだことをしっかりと私自身の行動にも落とし込んでいきますので、どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

共感できる
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仕事で失敗が多い者にとっては共感できるもので、内容もわかりやすい。早速活用してみます。

 

光が見えた感じがした
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森本さんの本にある差別化3ステップ法を読んでまだなんとも言えないですが光が見えた感じがしました。ありがとうございました。

 

原理原則が学べる
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マーケティング初心者にも分かりやすく、原理原則を学べる良本と思いました。

 

期待しながら読むことができた
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著者の経歴が書かれていたことで、自分でも取り組みすれば何か成果がでるのではと期待しながら読むことが出来ました。ありがとうございます。

 

自分の事業でも実現させたい
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非常に参考になりました。ぜひ自分の事業でも実現させたいと思います。